2011年6月8日水曜日

反粒子と癌

ここ数日見かける記事に、309個の反水素を1000秒間トラップしたというニュースが流れています。反水素は水素の反粒子。場所はCERN。反粒子とCERNというふたつのキーワードでダン・ブラウンの小説「天使と悪魔」を連想される方がいると思います。これはお話なのでなんということはありません。実は20年位前、この反粒子が使われている機械を知り驚きました。PETです。PETといっても猫とか犬ではありません。

さて放射線を発生するメカニズムの1つにベータプラス崩壊というのがあります。最近話題のヨウ素131はベータプラス崩壊ではなく、ベータマイナス崩壊です。ベータプラス核種は陽電子を放出します。陽電子は電子の反粒子です。陽電子と電子が衝突したら2つの物質は消滅してガンマ線という高エネルギーの光を発生します。

PETはpositron emission tomographyとよばれるもので、癌の診断に使われます。ベータプラス放射性核種を含む薬品を体に注入し、その薬品が癌にあつまりやすい性質を使います。癌の近くにあつまったベータプラス放射性核種は陽電子を放出し、それが体内の電子と衝突し消滅するとそこからガンマ線が出て、それを体外で検出し断層画像をつくっていきます。

最近ニュースが連想ゲームで癌につながりました。

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